「君たちはどう生きるか」を観た感想

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宮崎駿さんが監督された「君たちはどう生きるか」を観た。ふだんは映画の感想なんて書くことはないんだけど、この作品に関してはどうしても書きたいという衝動に駆られた。この映画を一言で表すと「観た人があれこれ持論を展開したくなるような、さまざまな解釈ができる作品」だろう。もちろんこれは映画の内容の本質ではないけれど、1つのテーマに絞ったわかりやすい作品ではないことは確かだ。


(ここからはネタバレを含む)

この映画のテーマの一つとして、人との共生みたいなのはあったような気がする。人は100%善人というわけではない。醜いところも含めて人なのである。それゆえ、自己中心的な行動をとる者、自分の利益のために他者を利用する者がいる。そういう人がいるのだから、常に人の言うことに従ってはいけない、というメッセージを感じた。中島みゆきさんがTOKIOに提供した「宙船」に「おまえが消えて喜ぶ者 お前のオールをまかせるな」という歌詞があるが、それと同じだ。

それでも、人は人がいる世界で生きていかなければならない、生きて行くべきだ。そして生きて行くには仲間を作って協力していくべきだと。主人公も色々な人に助けられ、目的を達成することができた。

そして、外に出て経験を積むこと。問題に対して何をすべきかを考え、手を動かす。時には人に教えを乞うことも必要。

最後はどれだけ築き上げたものも、さまざまな理由であっという間に崩れ去ることもある、ということ。栄枯盛衰。これは宮崎駿監督の話とも言われている。

ストーリー以外に関して言えば、アニメーションの美しさはさすがの一言。ストーリーがなくてもお金を払う価値が十分あると思う。自分はジブリの作品は全部見たわけじゃないけど、ラピュタや千と千尋のような過去の作品のセルフオマージュがあったように感じた。個人的にはそういうシーンが出るたびにおおっと思った。

声優、一部ひどいのがいる。頼むから重要人物はちゃんとしてほしい。キムタクはうまい。あと、エンディングの米津玄師もよかった。

総じてすばらしい映画だった。ちゃんと劇場で観てよかったと思える作品だった。

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pupepa

COBOL Engineer

Objective-Cが書けるiOSエンジニアを一時休業してWebアプリケーションエンジニアに。

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